周りから信頼を得て、小さな権力者となる

影響力

人間は、「新しいものを選ぶことへの抵抗感」=「現状維持バイアス」が働き、新しいものを選択する事をのぞみません。

例えば、会議で新企画を通したり、業務方法の改善プランを上司に認めてもらいたいときに、話を聞いてもらえないシーンなどはありませんか。

こんな時には、トランスファーを用いることにより、偉人の言葉や歴史的な建造物といった誰もが知る権威でなくとも、そのコミュニティで高い評価を得ている権威を引き合いに出す事で効果を発揮します。

聞き手がどんなものに、「権威」を感じているかを観察し、うまく話しの中に盛り込んでいく事により、効果を発揮します。よく知る人物、本、業界と紐づけることで無意識のうちに「新しいものを選ぶことへの抵抗感」が低下し、新しい意見を受け入れてくれる可能性が上昇します。

但し、相手に影響を与えるのに効果的なのは、あなた自身が相手から尊敬される存在になる事です。

しかし、多くの人は、すぐに認められることは非常に難しいです。

その為に、必要なのは、適度な自己アピール。実績と実力を自慢する作業です。

しかし、人の自慢は聞いていてもつらいです。そのため、嫌みなく自慢していく事が必要です。

どうすれば、周囲の人に煙たがれ図に自慢できるか2015年発表のミシガン大学のレビュー論文にありました。

①相手が集中していないタイミングに自慢する。

 人は集中した状態で自慢話を聞くと、それが確固たる実績のある自慢でも否定的に受け止めて、嘘っぽい印象に感じます。しかし、ほかの作業に意識を向けながら話を聞いていると、相手の自己アピールの中でいい情報として印象に残った部分だけを記憶するのです。ポイントは自慢で終わるのではなく、相手が集中している作業などに戻れるよう会話を切り上げることです。すると、スリーパー効果にも似た力が働き、相手はあなたのアピールを前向きにとらえてくれます。

②自慢は第3者の口から、言ってもらう。

 自慢は第3者の口からあなたのいい所、ポジティブな面をアピールしてもらうことです。

本人から直接聞かされるよりも、第3社を介して「聞いた話」として知るほうが、より信ぴょう性を感じる傾向がある。

 これを「ウィンザー効果」といいます。

 いつも、自分の仲間がいるわけではありません。そんな際にできことは、「こちらが、先に周囲の人をほめまくる」だけです。

 すると、褒められた相手は喜ぶだけではなく、必ず、あなたのことを褒めかえしてくれます。

  これを「返報性の原理」が働くからです。

 人間は、先に人に与えることにより、得するようにできていています。

このテクニックを使うことにより、誰も不幸にならないところが大切です。

「この人は、私の事をわかっている」「みんなの前で言ってくれている」ということで信頼関係を得ることができます。

③自己改善性をアピールすること

例えば、新入社員の頃は、電話番すらできなかったけど、今は書類作成までできるようになりました。

等。他人と比較するのではなく、過去の自分の改善内容をアピールすることです。

ここに、どんな困難があって、それをどうやって乗り越えて、今の状態になったかのストーリーを語り、最後を周囲の人への感謝で締めくくることにより、より効果的にアピールでき、相手に伝わります。

もし、すでにチーム内の小さな権威者となっているならば、自慢や自己アピールは必要ありません。

チーム内の小さな権威者となっているならば、成果を出し続けることにより、嫌みではない自慢となり、自己アピールになります。

一度、コミュニティ内で権威が認められると、本人の際立った点によってほかの部分の評価も高められる「ポジティブ・ハロー効果」が働き、大きな失敗をしない限り、周囲は無意識にあなたの言葉に説得され、影響を受け続けます。

成果を出している間は、自慢も自己アピールはやめておきましょう。もし、周囲から問われたら、次に自分が何を成し遂げたいかをはやすことにより、向上心や探求心をアピールすることができ、さらに周りの評価があがります。

コミュニティ内で影響力を上げたい場合は、先ほどの3つ内容を駆使して、自慢には周囲に可能性と期待を感じさせ、あなたへの注目を集める効果もあります。周囲が言動をあなたに集めている間に、成果を出せば評価されやすくなります。

実績を上げている人は、次なる成果のために努力し、何も成し遂げていない人は、自慢と自己アピールを行い、小さな権威者となりましょう。